イシグロ沼津店スタッフブログ ☆沼グロ☆

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タックルオフ 愛竿!石鯛竿パイプシートから、板シートへの変更!

愛竿!石鯛竿パイプシートから、

板シートへ変更!

 

 

こんにちは、リメイク、リペア担当福田です。

 

 

 

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今回の依頼、竿は年代物ですが、

お客様の愛竿石鯛竿をいじらせて頂きます。

持ち込みのパーツを使用して、

リールシート取り付けをします。

 

こちらの竿今は無き、

NFTの名竿 ケブラー製 翔17です。

もう手に入らない貴重な竿です。

 

 

 

  ※ブランクの状態確認をします。

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富士工業のパイプシート 、

廃盤のFPS-26が取り付けてありました。

このパイプシートは、

現行モデルのDPSより厚みもあり、頑丈に出来ています。

 

 

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元竿ブランク素体、

途中までお客様がスレッドを剥いた状態でお預かりしました。

これから正規パイプシートを外します。

 

ブランクはケブラー製で、

表面の素材の組み方(パターン)が独特です。

カーボンの表面とは明らかに違います。

 

 

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 石突きも、

スクリュービスで3箇所止めとなっています。

メーカーによっては、

1箇所止めになっている竿もあります。

 

石突きを外された方は、ご存知かと思われますが、

メーカーによって、

石突きを接着後、ビス止メされているケースがあり、

外すのに苦労します。

 

 

 

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本体ブランク表面と塗装、

エポキシのコンディションの確認。

 

 

 

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 石突き外しの手順としては、

まずビスを外しプラスチックハンマーで、

石突きのくびれ部にプライヤーを挟み、

プライヤーをハンマーで、

少しずつ効きながら打ち下ろして行きます。

 

 

今回のお預かりの竿は、

お客様の加工後でしたので、

簡単に外す事が出来ました。

 

 

パイプシート外しに取り掛かります。

 

 

 

このタイプのパイプシートは、

スピニング同様に、フード部を真っ直ぐに移動させる為に、

パイプシート裏に溝があります。

その溝をアクリルカッターで、少しずつけがいて削り割ります。

 

 

 

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アクリルカッターで、

パイプシートセンター部の溝をけがいて行きます。

一度けがきを入れた場所に沿って力を入れ、

一筋のみに集中して行います。

 

 

 

 

 ※センターの溝に沿って背割りを行う。

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 パイプシートのフードステンレス部は、

現行タイプのDPSパイプより厚みがある為、

カットに時間が掛かりました。

 

ペンチやニッパーで、カット出来る代物では無かったので、

鉄ノコで、斜めに切り込み、

転がしながらカットします。

 

 

 

 鉄ノコで、斜めにゆっくりとカットして行きます。

 

 

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鉄ノコでカット!

パイプシート外し完了!

 

 

 

 ※ブランクの表面処理。

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写真の色合いが悪いですが、

ブランクの素材表面はしっかりしていました。

 

これから表面のエポキシや汚れを除去、

下地を作り、お客様の持ち込まれた、

たこ糸6号を巻いて行きます。

 

 

 

 ※お客様ホームセンターでご購入されての持ち込み品です。

「たこ糸6号」。 

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糸の太さは、各個人の握り易さに反映する為、

握り易く、馴染み易いたこ糸を使用、

ご購入品を持ち込まれました。

 

 

 

  ※本体ブランクに糸巻きを行います。

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※質感の柔らかい素材は、

糸巻き時にテンションを掛けて巻かないと、

使用時に根崩れを起こす可能性がある為、

1周1周きっちりテンションを入れて巻く。

 

 

 

※隙間をしっかりと埋めて、表面をならします。

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タコ糸は弾力があるので、

特に力を入れて巻かないと、均一に綺麗に仕上がりません。

 

 

 

タコ糸巻き終了!

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巻き始めからエンドまで、

106cmで終了しました。

 

 

※お客様からご指定されたウルシの黒(徳用)。

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うるし徳用の黒でタコ糸部(白)を数回塗り仕上げます。

うるしは、専用の溶剤で薄めて塗ります。

 

タコ糸は弾力があり、水分の吸収力が高いので、

このままの状態で塗ると、徳用1本では足り無くなる可能性があります。

そして、うるしは乾燥にも時間が掛かるので、

量が多いと作業時間が延びます。

 

そこで、先に薄めたエポキシを土台とし、

浸み込み乾燥させたいと思います。

 

下地の作成作業に取り掛かります。

 

 

 

※玉口径に合うカーボン竿を差し込み、

延長してロッドメーカーの受けに乗せます。

 

継ぎ手を作れば、

仕舞いが長い竿でも処理出来ます。

 

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これから本体に薄めたエポキシを塗り、

たこ糸に吸わせて、土台作りをして行きます。

 

 

 

 ※計量カップ小(10ml)、大(20ml)。

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通常は、計量カップ小を多用してますが、

今回は計量カップ大を使用して、

容量アップで塗って行きたいと思います。

 

 

 

 ※1回目のエポキシコーティング実施。

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 エポキシコーティング剤です。

色の違いが見て取れます。

 

下の液体(透明)が主剤です、一般にA剤と呼ばれています。

上の液体(少し黄色掛かっています。)が硬化剤のB剤です。

 

 

 

 ※しっかりと混ぜ、泡立つまで行います。

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良く混ざり合うと白っぽく泡立ちます。

主剤と硬化剤は、エポキシの種類によって混ぜる比率が違います。

購入時に確認をおすすめします。

今回使用したエポキシは、比率が1:1のタイプです。

計量を間違えると、硬化不良を起こしますので、

比率には十分に気を付けて下さい。

 

 

 

 

 ※溶剤を入れて、泡立ち状態を処理します。 

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配合、A剤 1: B剤 1: 溶剤 2 で完成。 

1:1:2です。

1個では足りないと思いますので、

後2.3個作る可能性があります、

塗りながら様子を見ます。

 

 

 

 ※上から塗って行きます。

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やはり吸収率は高く、

1個目のエポキシは、ほとんど塗りが進まず、

吸収されてしまいました。

 

 

 1個の分量で、どの位塗れたのか測り、

これから作るエポキシ残数を出します。

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 玉口側を上部として塗り始めました。

 

メジャーで計ると1個目のエポキシが、

40cm位までは塗る事が出来ました。

塗り部全長が大体100cmあるので、

残り2個のエポキシを作り塗ります。

 

残量は折り返し塗りを行います。

 

 

 

 

 ※2個目のエポキシ作り。

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 終了!

 

 ※3個目のエポキシ作り。

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 終了!!

 

 ※全体をエポキシで塗り、土台の下地が出来ました。

 ワインレッドのスレッドD(太)で、

指定位置の糸巻きを行います。

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 マスキングテープまでをスレッド(ワインレッド)Dを巻きます。

 

下地のタコ糸がスレッドより太い為、

そのまま巻き上げると、

タコ糸表面のでこぼこ(山と谷)の影響で、

上手く巻けません。

 

そこで、

再度エポキシを厚めに塗り、

表面のでこぼこを、埋める作業をしてから、

スレッド巻きを行います。

 

 

 

※リールシートの脚巻き部も長さを測り、

スレッドが落ち着く場所のみ、エポキシを乗せます。

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エンド(石突き)から、指定の長さを測ります。

 

リールシートを巻き上げる脚部の間隔も測り、

マスキングしておきます。

 

 

 

※マスキング完了。

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リールシートを外し、

マスキングからマスキングまでの間を、

エポキシコーティングして、

スレッドを巻く為の下地を作ります。

 

 

 

 ※下地塗り完了!

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 エポキシ塗りを2回行い、

表面のでこぼこを処理しました。

 

これからスレッドを巻きます。

エポキシ面は、耐水ペーパーで再度表面処理をして、

スレッドを巻き易くしておきます。

 

 

 

 今度は、マスキングを逆に行います。

 

 

 

※プレートシートを乗せ、再度位置確認します。

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プレートシートを乗せて位置の確認を行います。

この位置が少しでもズレていると、

後から巻くスレッドの作業に支障が出ます。

 ミリ単位で確認!

 

 

 

※今度は、エポキシを乗せた場所をマスキングしてこれから、

うるしの黒を塗って行きます。 

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エポキシで実施した、下地埋め作業のおかげで、

塗ったうるしも、極端に吸収される事も無く、

無事に、徳用うるし1本で、

塗りの作業もスムーズに行う事が出来ました。

 

 

 

 ※うるし塗り、2回目終了しました。

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うるしも、2回塗ると黒がしっかりと際立って来ます。

乾燥も、1回目、2回目共に、

5日間から1週間寝かした後、作業を行っています。

 

 

 

 

※マスキングテープを外します。

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スレッド(ワインレッド)が乗る下地の箇所です。

プレートシートの脚部、スレッド巻きを行う3箇所位置です。

 

 

 ※デコボコ箇所は、

これから表面処理を行いスレッドを巻きます。

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スレッドの太さが、

竿に対して細く、バランスと見栄えが悪いので、

スレッドの重ね巻きを行い、

厚みを取りたいと思います。

 

 

 

 ※厚みを出す為に、スレッドは2回重ね巻きをしました。

これからコーティングに入ります。

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ワインレッドのスレッド(ナイロン)を2回重ねた状態です。

コーティングすると深みのある色合いになりますが、

色がかなり沈むので、若干黒っぽく見える状態になります。

 

お客様にも御了承を得ているので、

このまま作業を進めて行きます。

 

 

 

 

 ※リールシートプレート位置です。

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 こちらも同じ様に1回下地のコーティングをします。

下地を馴らしたらプレートシートの巻きに入ります。

 

 

 

 

 ※プレートシートの糸巻き脚部を削ります。

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独特な形をしています。

脚部をしっかり削り、スレッドの乗り上がりを手伝う状態にします。

この作業をしっかり行わないと、

糸が綺麗に巻けないので慎重に削ります。

 

ヤスリが当たりキズが付かない様に、

シートの根元はマスキングテープを、

7、8周巻いて保護します。

 

 

 

 

※プラスチックハンマーで叩きながら、

ロッドの湾曲に角度を合わせます。

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はの字の広がった部分を削りながら、

ロッドのシート位置の角度に、

プラスチックハンマーで叩きながら、

角度と開き具合を湾曲調整して行きます。

 

ヤスリ掛けも、コーナー部はしっかり削り込み、

緩やかにスレッドが巻き上がる形に削り込む、

この作業をしっかり行わないと、

スレッドを巻く時に非常に苦労します。

 

削りが終わったら、

ロッドのシート位置に合わせて角度を再度確認する。

少しでも浮いていたら、ハンマーで叩き微調整を行う。

 

 

 

 ※スレッド巻き2回目、ボリュームアップ。

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 1回目で様子を見ましたが、

リールシートに対して、

下地の厚みボリューム不足から貧弱に見えたので、

もう少し糸巻きとコーティングの厚みを出し、

竿に合ったバランスまで、作業内容を引き上げます。

 

 

 

 

 ※スレッド2回目コーティング実施。

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 石鯛ロッドなので、

丈夫で無骨さをイメージして作成。

 

 

 

 

 ※リールシート位置確認もしっかり出来ました。

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 これからスレッドを、

脚部から巻き上げて行きます。

 

厚みの様子を見ながら、

スレッドの重ね巻き回数を決めます。

 

 

 

 プレートの脚部を、

しっかり角度合わせしておくと、スレッド巻きが楽です。

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 プレートシートの脚部の削り込みの角度調整を行う。

角の面取りをしっかりと行わないと、

スレッドが角に当たり切れたりします。

 

スレッドの乗り上がりも進まないので、

緩やかな角度と、

スレッドにキズが付かない様に処理は必ず行う。 

 

 

 

 

 ※スレッド巻き完了。

全体的にボリュームを持たせました。

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エポキシ コーティングも、

厚目に依頼されていたので3回実施しました。

 

 

 

 

 ※尻手環も、上向きの指定位置で取り付けました。

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 持ち込まれたTプロの尻手環を、

上向き指定位置で糸巻きコーティング3回実施。

 

 

 

 

     完成しました。

 

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 特殊な雰囲気のあるプレートシート取り付けで、

ロッド全体の感じも大分変わってきます。

無骨な感じが良いですね!

 

 

 

 

 ※リールをセットして見ます。

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店頭に丁度ありました、中古品アンバサダー10000番を、

取り付けて見ました。

 

バランスの適合では7000番がベストでしょうか?

 

お客様にも無事引き渡し完了となりました。

是非、型の良い石鯛を釣り上げて欲しいです。

 

それでは、良い釣りが出来ます様に頑張って下さい。

 

 

ブログの掲載も快く、御了承を頂きました。

 

 

 

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