投げ竿5点ガイドをKWGに交換!! (タックルオフ)
投げ竿5点ガイドをKWGに交換!!
こんにちは、リメイク、リペア担当の福田です。
今回の依頼内容は、Kガイド交換(KWG)。
ハイパワーXスーパーサーフカスタム405BX。
Kガイド交換です。
この頃リメイクでお預かりする竿は、旧タイプの竿も多く依頼を受けています。
昔の竿を懐かしむ方、見直すお客様が多いです。竿のリメイクによっては、
当時の販売価格に近い金額を出されても、
商品をリメイクにされるお客様もいるので、お客様の気合の入り方も違います。
今回は、投げ竿5点式にKWGガイドの交換を行います。
それでは、お預かり品の確認を行います。
使用頻度は、月に数回釣行されているそうですが、ガイドが古く気になると言う事で、最新鋭ガイド交換の運びとなりました。ご要望はKWG、Kガイドへ交換致します。
地ベタ置きをしていないと言う事で、木製のグリップエンドの塗装も綺麗でした。
Kガイド。現在中心的ガイドです、糸絡み自動解除フレーム採用で、
糸絡み激減とねじれトルクの剛性アップで、飛距離も期待出来る画期的なガイドです。
富士工業さんの投げ用ガイド。旧タイプのハイスピンダーとスピンダーが当時の
スタンダードモデルガイドでした。懐かしいガイドです。
※スピンダーガイド。
マスキングテープは、 ガイド脚の長さとコーティング位置、
ガイドの方向を一応確認する為の印です。
コーティングも古く、ガイドの股下に掛けて数箇所、お客様がエポキシを盛り直して
いる所もありました。コーティングを剥がし時、塗装が剥がれる可能性があります。
その時はシングルラッピングからダブルラッピングに変更します。
(お客様了承済み)
旧タイプのTOPガイド、今の糸絡みが少ないガイドと比べるとかなり形が違います。
時代の流れと技術の進歩を感じさせます。
アルコールランプで、ガイド脚周辺のエポキシを緩めます。
炙りすぎるとブランクにダメージを与えるので、スレッドの巻き始めか、
巻き終わり場所を緩めます。
アルコールランプも作業中に倒してこぼれる可能性もあるので、
アルコールは内部の芯が少し浸る程度に入れてあります。
こぼれて引火すると、工房が大惨事になるので、特に入れ過ぎ注意です。
手前の巻き始めを掘り出せれば、こんな感じでスレッドを解く事が出来ます。
後はゆっくりと剥いて行きます。
両足のスレッドを外した所ですが、本体の塗装とスレッドコーティング(エポキシ)が、一体化している様に見え、コーティングの境がハッキリしていませんが、
ゆっくり削いで行きます。
ガイドの股下コーティングがやはり厚く盛った様に見えます。
トップガイドの背側に補強が入っているガイド。今は探しても無いタイプのTOPです。
新旧ガイドの揃い踏みとなります。リメイクの場は、旧ガイドやブランクを
比較する機会もあり面白いです。
旧タイプガイド(左側)と現行ガイド(右側)。
当時の旧タイプガイドと現行モデルのガイドと比べても
リングの厚みがかなりあります。
今は技術進歩もあり、リングの強度、耐久性加工は、数段とアップしています。
※お客様が盛られた、エポキシと元のエポキシの境が分からないので、これから全部取ります。
ガイドを一応全部外し終わりました。
これから古いエポキシをヒートガンで緩めて作業スピードを上げます。
これが、 ヒートガンです。
ヒートガン。かなりの高温の熱風を出力します。
使用後の先端部は特に危険!
取り扱い注意です。
※分度器や定規を使用します。
緩めたエポキシ取りに、 この分度器が効く。(定規でも良いです。)
この様に緩めたエポキシに分度器のエッジを立てて擦ります。熱で暖められたエポキシがポロポロ簡単に削り取れます。
エポキシも綺麗に取れましたが、やはり表面の塗装も剥がれてしまいました。
これから、見栄えの悪い剥がれた表面処理と、
強度アップにシングルラッピングからダブルに切り替えます。
※ダブルラッピングの土台巻きをスレッド(ブラック)で処理。
各KWガイドの脚の長さとポジョンを確認します、
TOP以外の土台スレッド巻きを行います。
スレッドの巻き目表面を整えます。この作業をしっかり行わないと下地のブランクが見えたり、スレッド均一性のアップに繋がりません。
ガイドの方向位置に、マスキングテープで印を付けていたので、
TOPガイドも同じ方向にエポキシボンドで取り付けしました。
TOPが基準となるので、方向確認は慎重に進めます。
※TOPGを外した時に背と腹(スパイン)は、確認済みです。
下地の塗装も剥がれて見栄えが悪いので、ダブルラッピングに変更。
下地のスレッドを巻き、1回目のエポキシコーティングをしました。
股下の土台コーティングが終わり、TOPG以外のガイド巻きを行います。
Kガイドを巻き上げて行くと、大分竿全体が引き締まって行きます。
コーティングも少し厚めを意識して、3回目のコーティングを行いました。
※コーティングの乾燥も完了し、お客様にも完成TEL済み!
ガイド交換も無事終わり、後はお客様への引渡しとなります。
お預かりした竿の状態が良かった為、
KWガイドを取り付けても違和感も無くすんなりと収まりました。
梅雨明けから出番が多くなると思いますので、頑張って釣って下さい。
Kガイド交換により糸絡みもほとんど無く、
ストレスを感じさせない楽しい釣りが出来ると思います。
お客様にも、ブログ掲載の了承も快く頂きました。ご協力有難うございました。
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